ケアプランに訪問マッサージの予定も入れた方が良いですか?

はい、ケアプラン予定に入れて頂い方が良いです。訪問マッサージは医療保険サービスとなるので、ケアプランに入れる義務はないと思いますが、予定に入れいただくこと、サービス利用のバッティングを防ぐことができますし、ご利用者さん本人・ご家族もスケジュールが把握できて助かります。

どんな時の担当者会議に訪問マッサージ事業者へ情報提供を依頼したらいいですか?

これまで、有用だったと感じだ担当者会議の一例です。
  • 腕の拘縮が強くなってきており、洋服を被り物タイプから前開きタイプの洋服に変更していくどうかの判断材料として、腕の拘縮度合いの情報及び今後の見立ての情報提供を行ったこと
  • 下肢の筋力低下が著明となってきて車いすを導入するかどうかの判断材料として、下肢の機能・筋力の状態のおよび今後の見立ての情報提供を行ったこと
  • 体全体の機能低下で、自宅から介護施設へ入所するかどうかの判断材料として、全身の機能・筋力の状態のおよび今後の見立ての情報提供を行ったこと
  • 退院前のカンファレンスに参加し、訪問リハビリの担当者と施術の棲み分けができたこと
何かしら変更事項や検討事項が明確にある際に、その判断材料としての情報提供はとても有用です。

訪問介護、居宅療養管理指導、訪問看護、訪問診療、往診などのサービスと同日に訪問マッサージの利用はできますか?

はい、できます。同時間帯でなければ、Okです。

デイケア、デイサービスと同日に訪問マッサージの利用はできますか?

はい、できます。こちらも同時間帯でなければ、Okです。ただし、デイケア、デイサービスへの訪問マッサージはできません。

訪問マッサージの経過報告書を毎月受け取っていますが、どのように活用したらいいですか?

前月からの状態が、改善or維持or悪化しているのかどうか、何か変化があったかどうかを把握していただきたいと思います。訪問マッサージの仕組み上、経過報告書は同医師向けに記入することとなっており、身体的な状態をメインで記入していることが多く、訪問マッサージ施術者側としても、どこまで報告をあげるべきどうか判断に迷う場合があります。何かしら、変更事項や検討事項が明確にある際には、その判断材料としての情報提供は別途担当者会議などの形でご連絡いただいた方が良いかと思います。

訪問リハビリと訪問マッサージのどちらを利用するか迷っています。

内容が被ることもあり、どちらもリンクし補完しあうこともある。最終目的は同じなので、リハビリ・施術メニューで同じような内容をすることもあり、リンクし補完しあうことも多いです。

訪問リハビリの目的

訪問リハビリの大きな目的
心身の機能の低下により『動作ができるようになる・機能動作維持向上』など、できなくなってしまったことを最大限できるようにすることです。
訪問リハビリ具体的な目的
  • 歩行ができるようになる
  • 座位が安定的に保てるようになる
  • 寝返りができるようになる
  • 声が小さくなってしまっているので、発声を大きくコミュニケーションがとれるようになる
  • 食事の際にのどの通りが悪いので、嚥下がスムーズにできるようになる

訪問マッサージの目的

訪問マッサージの大きな目的
症状緩和・改善、辛い症状を緩和させること主眼をおいています
訪問マッサージ具体的な目的
  • 疼痛緩和(体の痛みを緩和させる)
  • 筋緊張痙縮の緩和(脳梗塞後遺症やパーキンソン病などからくる痙縮筋緊張を緩和)
  • 関節可動域維持向上(脳梗塞後遺症の片麻痺で関節が硬くなり拘縮してしまうことを緩和)

対象者の違い

訪問リハビリの対象者

心身の機能が低下しており、医師が訪問リハビリが必要と認め方 介護保険・医療保険ともに医師が訪問リハビリが費用と判断した場合は利用できます。

訪問マッサージの対象者

麻痺や関節拘縮がある方で医師がマッサージが必要と同意した方 例)病気・障害の一例
  • 脳梗塞後遺症
  • パーキンソン病などの神経難病
  • 寝たきり、廃用症候群
  • 脊髄損傷
  • 脳性麻痺
  • 他も多数あり

サービス内容の違い

訪問リハビリのサービス内容

  • 健康管理(血圧測定、体温測定など)
  • 評価
  • 関節可動域訓練・筋力強化訓練
  • 動作訓練 歩行・立位・臥位での動作訓練
  • 装具の選定提案
  • 発声訓練
  • 嚥下訓練
機能向上、機能獲得のための総合的メニューだが、もちろん状態に応じてマッサージ、ストレッチも行います

訪問マッサージのサービス内容

  • マッサージ
  • ストレッチ
  • 関節運動(関節可動域訓練)
  • 運動療法(筋力強化訓練)
マッサージ・関節運動に特化した施術メニューが基本となりますが、歩行・立位・臥位での動作訓練などリハビリ要素内容を実施する場合もあります

特別養護老人ホームの入居者について、個別機能訓練加算を算定しているので、訪問マッサージは受けることができないと聞いたことがありますが本当ですか?

医療保険の訪問マッサージ側の明確なルールとしてはっきりしていることは『病院・老健(老人保健施設)、介護療養型医療施設への訪問はNG』ということのみです。特別養護老人ホームの入居者への訪問マッサージは特に制限されていません。 特別養護老人ホームの入居者について、機能訓練指導員を配置して、個別機能訓練加算を算定している場合は、訪問マッサージはNGとの決まり厚労省の通知はありません。逆に、良いですとの通知もありません。 介護保険の個別機能訓練と医療保険の訪問マッサージがは全く同じ内容となっていればNGと保険者’(介護保険)が判断する可能性もありますが、そうではなく、別のものであるのであれば問題ありません。訪問マッサージは筋麻痺・関節拘縮の緩和をメインとなりますので、介護保険の個別機能訓練とは異なります。現実的に1施設に1人の機能訓練指導員しかおらず、十分な機能訓練をできているところは大変少ないのが、現状だと思います。 通知で明確なものは示されていませんが、地域のよっては介護保険の集団指導研修時に指導担当者が『むやみやたらに訪問マッサージの利用はだめだ』という話をしたことはあったことは事実のようです。これはおそらく、訪問マッサージ事業者の営業活動によって、必要性がない方にみだりにマッサージをすすめてはならないとの意だと思います。 基本的にはOKだが、介護保険の個別機能訓練と医療保険の訪問マッサージの内容が完全に同一であれば保険者によっては制限される可能性も僅かにあるというのが正式な回答だと思います。